ABS フィラメント の選び方( FDM 3Dプリンター )
ご挨拶
こんにちは、この度は WHITEFLAG 3D公式ブログへお越しいただきありがとうございます。
本日のテーマはずばり、WHITEFLAG 3Dがおすすめする FDM向けABSフィラメントです。今回は読者の皆様にお試しいただきやすいよう、比較的お手頃なフィラメントをメインに取り上げます、ぜひ手に取ってプリントしてみて下さい。
PLA以上PETG未満の柔らかさが欲しい、熱に強いフィラメントを探している、等の場合はABSフィラメントがおすすめです。身近な製品にも多く使用されているABS樹脂を用いることで3Dプリントの幅が広がります。
フィラメントを選ぶコツ
Amazon や ヤフーショッピング 等で" ABS フィラメント "等と検索すると、非常に多くのフィラメントを見つけることができます。有象無象の中からどうやって良いフィラメントを見つければ良いのでしょうか?答えは簡単です。製品安全データシート(SDS)やテクニカルデータシート(TDS)が公開されているフィラメントを選びましょう。
なぜ製品安全データシート(SDS)やテクニカルデータシート(TDS)が公開されていると良いフィラメントと言えるのか。難しい言葉ですので、興味のない方は読み飛ばしていただいても大丈夫です。名前だけでも覚えていっていただければ幸いです。
製品安全データシート(SDS)
製品安全データシート(SDS)は、その名の通りそのフィラメントを安全に取り扱うために必要な情報が記載された書類であり、"メーカーがフィラメントの成分等に自信をもって"公開している書類であると言えます。RHoSに関する書類等とも同類と言えますが、この書類を公開できる、ということはフィラメントの品質が一定水準以上であるという宣言とも言えるでしょう。
このことより、製品安全データシート(SDS)が公開されているフィラメントは一定の品質を持つと言えます。
テクニカルデータシート(TDS)
テクニカルデータシート(TDS)はその名の通り、フィラメントの物性や、プリント推奨温度等をまとめた技術資料です。本技術資料を公開することで、ユーザーは間違いのない情報をもって新しいフィラメントを使用でき、失敗の可能性が減らせるほか、フィラメントの物理的特性を知ることができます。
例えば、Polymakerのフィラメント等では引張試験、衝撃試験等のデータを公開しています。それだけメーカーがフィラメントに対し真剣であり、ユーザーに価値ある情報を提供しようという姿勢であると言えます。
このような情報を提供しているメーカーのフィラメントは信頼できるフィラメントと言えるでしょう。
おすすめフィラメント(ABS)
Polymaker PolyLite ABS
ポリメーカー のPolyLite ABSはどのABSフィラメントを使うか悩んだ時、まず試していただきたいフィラメントです。もちろんポリメーカーですので安全データシート、テクニカルデータシート、RoHS規制物質不使用証明書の提供がある希少なフィラメントです。製品の製造などにも使いやすいドキュメントがそろっている点も魅力の一つです。ABSフィラメントの中では比較的反りにくいのも使いやすいポイントです。
また、フィラメントを巻いているスプールが紙製の為、処分が楽であることもおすすめのポイントです。
eSUN ABS
お手頃なABSフィラメントをお探しであれば eSUN ABS がおすすめです。およそ2600円/1kgで入手できる経済性の良さが魅力のフィラメントです。ほぼPLAと同じコスト感で使用できるため、失敗への恐怖は薄れるかもしれません。
約3ロールをWHITEFLAG 3Dにてテストした際、一部フィラメントに吸湿が認められた点は注意が必要です。プリント中にノズルからはじけるような音がする等の異常があった際は購入元へお問い合わせください。
まとめ
ABSフィラメントにおいて、WHITEFLAG 3Dは Polymaker PolyLite ABS、eSUN ABSをおすすめします。
この2つはこれまで使用してきた中でフィラメントが原因のトラブルは起きておらず、品質は比較的安定しています。
ぜひ皆様はフィラメントの品質に悩まされることなく、快適な3Dプリンタライフをお送りください。